化粧品の成分表示でよく見かける「EDTA」。
シャンプーやボディソープなど幅広い製品に含まれていますが、実は環境への悪影響が指摘されている成分です。
この記事では、EDTAの正体と、避けるべき理由について詳しく解説します。
EDTAとは?
EDTAは、「エデト酸」または「エチレンジアミン四酢酸」とよばれる、化粧品によく使われる合成成分です。
水に含まれる金属イオンを捕らえ、化粧品の品質を一定に保つ役割を持つ「キレート剤」の一種で、シャンプー、洗顔料、ボディソープ、クリームなど、多くの製品に配合されています。
EDTAの役割は?
EDTA非常に用途の広い成分で、以下のような効果を目的に使用されています。
- 保存料や抗酸化成分の効果を高める
- 製品の変色を防ぐ
- 泡立ちを向上させる
なぜEDTAは避けられているの?
EDTAは化粧品に広く使われているものの、環境への影響が大きい ことが問題視されています。
EDTAの最大の問題は 生分解性がない ことです。
使用後に排水として流れると、環境中に蓄積し、水質汚染や生態系への影響が懸念されています。
また、EDTAは重金属と結合する性質があり、これにより環境中の重金属の動きが変わる可能性が指摘されています。
天然由来ではなく石油化学由来の成分であることからも、ナチュラル志向の人々には避けられる傾向にあるようです。
現に、フランスでは、オーガニック認証を受けた化粧品にEDTAを使用することが禁止されています。
肌や赤ちゃんへの影響は?
EDTAは 肌に浸透しにくく、低濃度での使用では刺激やアレルギーのリスクが低い とされています。
そのため、一般的な化粧品での使用においては安全性が確立されています。
しかし、敏感肌の人や赤ちゃんの肌はバリア機能が未熟なため、できるだけ避けるのが望ましいでしょう。
代わりに使える成分は?
EDTAは化粧品の品質を一定に保つために使われていますが、環境への負担が大きいため、近年は代替成分の活用が進んでいる という背景があります。
EDTAの代替成分として、より環境に優しい 天然由来のキレート剤 があります。
- グルコン酸ナトリウム(発酵由来)
- フィチン酸(米や小麦などの穀物由来)
これらは 生分解性があり、環境への影響が少ない ため、オーガニック化粧品などに採用されています。
やさしいコスメでのEDTAの評価は?
やさしいコスメでは、EDTAは避けたい成分として評価しています。
- 評価レベル:★★☆☆☆
- 理由:
- 生分解性がないため、環境中に蓄積し、水質汚染や生態系へ悪影響を与える可能性があること
やさしいコスメでは、こうした成分に対して慎重な立場を取り、「避けた方がよい可能性がある成分」として警告表示することがあります。
まとめ
EDTAフリーを意識することが、肌と環境を守る第一歩
EDTAは化粧品の安定性を高める成分ですが、環境への影響が大きいため、できるだけ避けるのが理想的です。
環境負荷を考えて、より安全で環境に優しい成分を使用した製品を選びましょう。
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